洞爺湖漁業協同組合



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Last updated 2017-05-28

漁業に関する法その他規則に関する覚え
1998年(平成10年1月) 林 道敏


胆内共第1号第五種共同漁業権遊漁規則

漁業法

漁業法;

1949年(昭和24年)法律第267号により漁業生産について基本的な制度を定めた法律。

江戸時代の漁業の秩序

  • <沖は入会、磯は根付> と言う方式で維持されていた。
  • 沿岸漁場は部落総有の形で管理することを認め、 沖合は共同利用ということ で解放されていた。<浦浜制>

江戸時代後半期

  • 総有漁場の中に、領主の特許による個人的な独占漁場が分化した状態が生まれ、そのまま明治維新を迎える。

1875年 (明治 8年)

  • 海面の国有化を宣言し、 これまでの《慣行》を打破しようとするが、 全国的に大混乱が生じ失敗。

1886年 (明治19年)

  • 漁業組合準則を制定し、 秩序の基礎を作る。

1901年 (明治34年)

  • 漁業法の制定に成功する。 最も特徴のある点は、
    • 1、水面を、 分割所有又は分割管理方式とせず、 立体的重複利用的な法式 とし、自由に発展する余地を残した。
    • 2、漁業権制度を創設した。 
    • これは、漁業種類毎に漁業上の 《独占排他権》 を設けて 《慣行》 に合致させたものである。この法令は1910年 (明治43年) に一部改正があったが、戦後の改正まで実施され、明治漁業法と呼ばれるものである。内容的には従来の事実関係をそのまま認める立場から、近代法的に整備したものとなっていた。

1933年 (昭和 8年)

  • 漁業組合制度に関する改正が有り協同組合へ改組する。

1944年(昭和19年)

  • 第二次世界大戦中、組合は国の統制団体として再編成され、名称も漁業会と改められた。

1949年 (昭和 24年)

  • 連合国軍総司令部の強力な指示を受け、大幅に改正された漁業法が生まれた。その後1952(昭和27)年一部改正が有ったが、現在に至っている。  (この時の補償金総額182億円)
  • 関係内容
    • 1、漁業上公共の用に供している水面(一般の海、河川、湖沼)について適用される。 
    • 2、内容;総則、漁業権及び入漁権、指定漁業、漁業調整、漁業調整委員会及び中央漁業調整審議会、土地及び土地の 定着物の使用、内水面漁業、罰則等を規定している。 
  • 《河川、内水面についての規定が出てきたのは、この時が最初のようである。》

 (従来の漁業権は全部取り消され、新しい角度で漁業権者が決められた?実際の執行を見ると、旧法による所の、従来の慣行が生かされたものとなっているようである。これは、管理、運営を委託するに当たり詰まるところ、漁民当事者、地先漁民に拠る所が大きいからと思われる)

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漁業権

漁業権;

行政庁から免許又は許可を受けて一定の漁場において、特定の漁業を他人を排訴 して独占的に営むことのできる権利を言う。

《漁業の種類 (4種類)》

  • 1、漁業権漁業(免許漁業)
    • 都道府県知事に申請して、その免許を受けることを必要とする漁業。
  • 2、大臣許可漁業(許可漁業)
    • 農林大臣の許可を必要とする漁業(指定漁業とも呼ばれ捕鯨、カツオ・サケ・カニ漁業、沖合底引網漁業等)
  • 3、知事許可漁業(許可漁業)
    • 知事の許可を必要とする漁業(中形巻網漁業、瀬戸内海機船船引網漁業、小型サケ・マス流し網漁業等)
  • 4、自由漁業(免許漁業)
    • 許可漁業以外の漁業であり、格別行政庁の免許や許可を必要としない漁業。

{{許可漁業;一般に禁止されている漁業を、特定の人が許可を受けたもの。 }}

《漁業権の種類 (3種類)》
改正前は、専用漁業権、定置漁業権、区画漁業権、特別漁業権の4種類があったが、改正により専用・定置・特別の一部が整理統合され以下の3種類となった。

  • 1、定置漁業権
    • 水深 27m 以上に渡る漁具を、長期間一定の場所に置いて営む漁業権。(ニシン建網 ・ ブリ大敷網等)
  • 2、区画漁業権(3種類)
    • 一定の区域で養殖業を営む漁業権。(カキ ・ ノリ ・ 真珠 ・ アサリ ・ ハマグリ等)
  • 3、共同漁業権(5種類)
    • 協同組合等が、地先の水面を共同に利用して営む漁業権。
    • この免許を受ければ、本来自由である漁業も他部落の漁民を排訴し、その組合員だけが入り交じって独占的な採取が出来る。法制的には地元の漁業共同組合が保有し、組合員は行使規則に従って権利を行使する。尚、組合への加入及び組合員以外の採捕の問題について、行き過ぎの無いように規定されている。

《漁業権の免許》
他人を排訴し独占して漁業をするためには、該当の都道府県知事に申請し、免許を受けなければならない。免許される期間は5又は10年で、漁場計画として前もって公示されており、それに従い免許を受けるか又は更新する。

  • 1、定置漁業・区画漁業
    • 一切無免許操業は禁じられている。
  • 2、共同漁業
    • この対象となっている漁業は、自由であるか又は知事の許可を受ければ一応良いことになっているが、他人の共同漁業権の漁場には入れない。

《免許の適格性及び優先順位》

  • 1、定置漁業権
    • 地元の組合等の団体自身が経営するもの→地元の生産組合等で一定の条件を 満たすもの→地元の同種の定置に経験がある者
  • 2、区画漁業権
    • 一般に地元の漁業共同組合又はその連合会が優先される。
    • 真珠養殖業は地元の経験者が優先される。
  • 3、共同漁業権
    • 地元の漁業共同組合又はその連合会だけが資格がある。
    • 内水面の第5種共同漁業権には増殖の義務が課せられている。

《漁業権の性質》

  • 1、水面の所有権ではなく、免許された漁業の権利である。
    • 異なった内容の漁業権が同一水面に重複するのが普通である。
  • 2、物件と見なされ土地に関する規定が準用されている。
    • 公益上取り消される場合でも、損失の補償がされる。
    • 貸し付けは禁止されている。
    • 休業中他人が許可を受け漁業を営むことがある。
    • 免許を取り消されることがある。
  • 3、存続期間
    • 共同漁業権・真珠養殖・海面における魚類養殖を内容とする区画漁業権は 10年、その他は5年。

《各種の漁業権》

  • 1、専用漁業権;各部落の地先水面における、地元民の入会漁業の権利
    • 慣行専用漁業権 ; 過去、歴史など実績、慣行によって免許されるもの。
    • 地先水面専用漁業権 ; 慣行によらず、新たな申請により 「漁業組合」 にのみ免許されるもの。
  • 2、入漁権 ; 他部落の地先水面への入会漁業の権利。
  • 3、個別的に漁場を独占するもの
    • (1)、定置漁業権 ;漁具を一定の場所に定置するもの
    • (2)、区画漁業権 ;貝藻類などを養殖するもの
    • (3)、特別漁業権 ;その他の漁業慣行

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内水面漁業

内水面漁業;

陸水域(河川、湖沼、ため池、用水路等)で営まれる漁業のことで淡水漁業ともいう。
水質汚濁、頭首口や ダムの建設による魚道の閉鎖及び水量の変化、農薬被害、干拓、森林の伐採など環境の支配を受け、資源の減耗を招き易い。そこで漁期・漁具・漁法・漁区(産卵場の保護)の制限が行われている。

《海面漁業との違い》

  • 1、漁業権管理者に稚魚の放流など、増殖義務を課していること。(繁殖保護を条件に漁業権が許可される)
    • 積極的に稚魚の放流が行われている魚種。アユ、サケ、マス、コイ、フナ、ウナギ等で年間約10億匹
  • 2、一般に公開され、遊びの場としての公共性が強いこと。
    • (遊漁の制限、入漁料金の決定には都道府県知事の認可を必要とする)
    • 組合数:約900組合
    • 組合員:約431,000人
    • 年間の遊漁者数:年鑑札者約 26万人、日鑑札及び無鑑札者約 200万人

漁業協同組合

漁業協同組合;

1948年 (昭和23年)水産業協同組合法(法律第242号) に基づいて、1949年に漁業者 の経済的・社会的地位の向上と、生産力の増進を図るために設けられた漁業者の団 体(法人)である。(設立方法・組合員資格・業務・組合の運営方法等が詳細に規定されている)

《沿革》

  • 1、1875年 (明治 8年)
    • 海面の国有化を宣言し、これまでの『慣行』を打破しようとするが、全国的に大混乱が生じ失敗。
  • 2、1886年 (明治19年)
    • 農商務省令により沿海の各地に漁業組合が設立された。(江戸時代の漁場慣行を、組合規約の形で引き継ごうとした)
  • 3、(その後、各種の共同事業の基礎を固めながら、大正期を過ぎる。)
  • 4、1933年 (昭和 8年)
    • 『漁業協同組合』へと組織を変更した。
    • 漁村の不況対策として、出資制及び責任制を取り、経済事業を加えた。
  • 5、1944年 (昭和19年)
    • 『漁業会』と名称変更。第 2次世界大戦中、組合は統制団体として再編成され、名称も変更されたものである。
  • 6、1950年 (昭和25年)
    • 新しい『漁業協同組合』が設立された。
    • 敗戦で、連合国軍総司令部の強力な指導による法改正があり、これを受けて設立され現在に至っている。

《組織》
通称 「地区別漁業協同組合」 と 「業種別漁業協同組合」 とに分けられる。

  • 1、地区漁業協同組合
    • 市町村の区域又は市町村内の部落を組合の地区としている。このため、居住地を中心とした性格  が濃厚である。
  • 2、業種別漁業協同組合
    • 2ヵ町村以上にまたがったものでなくてはならない。
    • 職能的な色彩が濃く、特定な漁業、例えばカツオ・マグロ漁業等である。

《事業》
沿岸の零細漁民の唯一の団体であるから、日本の漁村政策はこの組合を通じて実施することが原則となっている。

  • 1、地区漁業協同組合
    • 沿岸漁業についての村役場であるとも言われている。
    • 漁業権と密接に関連をもち、むしろ漁場管理団体としての性格が根強く存在している。
  • 2、業種別漁業協同組合
    • 総合企業のような性格が強く、貯金の受け入れ、資金の貸し付け等の信用事業、漁具・燃料油等の購買事業、漁獲物等の保管販売事業、共済、厚生、教育、団体協約の締結等一般の企業と変わらない事業を行う。

《設立》

  • 1、20人以上の漁民が発起人となり、
  • 2、所定の手続きを踏んで組合の事業、地区、組 合員資格等の定款を作り、
  • 3、知事の設立許可を受ければ良い。

知事は、手続その他の違法がない限り認可しなければならないことになっている。また、設立がこのように自由であり、地区の重複も許されるから、同一部落に組合が乱立することも有る。

《資格》

  • 1、組合の地区内に住所が有り、
  • 2、定款で定める日数(内水面の場合1年に30~90日) を越える実績の有る漁業者又は漁業従事者は、正組合員となる資格が有る。
  • 3、この資格有る者が加入を申し込んだ場合、正当な理由なくして拒むことは出来ない。
  • 4、脱退も自由である。
  • 5、前期の日数に足りない者でも、准組合員として加入する制度が設けられている。

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漁区・漁期・漁具

漁区;

漁業操業上、各種の規定で定められた特定の水面の区域を言う。

水産資源の保護、部落間の漁獲紛争、漁獲の方法(網漁・釣漁その他)による紛争、国際間の紛争まで対処するための一つの方法で、次のようなものが有る。

  • (1)、禁漁期を設ける
  • (2)、特定の漁期を設ける
  • (3)、禁漁区を設ける
  • (4)、特定の漁業区域を設ける
  • (5)、漁獲量を制限する
  • (6)、船の隻数を制限する
  • (7)、漁具・漁法を制限する
  • 例として、日中民間漁業協定や日韓漁業協定がある。

漁期;

一般には、操業が許可されている特定の期間の事を言い、魚種・魚類・漁具・漁法・漁区により異なる。

  • 初漁期 ; 漁獲が始まってから、量が増加している期間
  • 盛漁期 ; 魚が最も多量に出現している期間
  • 終漁期 ; 次第に減少して行く期間漁期が終わった ; 魚群の量が減り、経済的に引き合わなくなった時

漁具;

漁種・魚類・漁法・地域の特性及び慣習等により異なり、場合によってはある地域では許されている漁具が許されなかったりもする。

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